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ペノーネ

 もう遠く感じるが、水曜日にジュゼッペ・ペノーネの展覧会のオープニングにG7のメンバーやデイヴィッド達とみんなで行ってきた。

 彼の代表作でもある木の作品にはゾクゾクした。木の作品を見るのは初めてだったので特に感動した。

 また木のトゲトゲを使った作品があって、それにどうしても触りたくて、そばにいる監視員に「これ、触りたいんですけどダメですか?」と聞いたら「絶対ダメ」と言われた。でもその人の目を盗んで触ってみたところ、実は見られていたようで、後ですごい顔でにらまれた。触った感触は普通だった。見た目とのギャップもなくて、危険を冒したのに触り損だった。
 作品を触りたい、というのは芸術家だったら誰にでもある欲求だと思う。確かに作品保護のためには触ってはいけないし、触ってはいけないというのは正当だ。触って怒られても当然だ。でも作品に触って初めて分かることがあるのも確かだ。

 ペノーネ本人を近くで見る事はできたが、直接会話することはできなかった。見た目は写真のイメージのままだった。作品は確かに良かったけれど、人が多すぎて落ち着いて作品を見るどころではなかった。
 私たちは総勢7人で行ったのだけど、途中で一人はぐれ、二人はぐれ、気づいたら全員がバラバラになって、てんてこまい。さらに3歩進めば知り合いや学校の先生に出会うという具合で、挨拶と世間話とで落ち着いて作品を見る事ができなかった。結局、オープニングパーティーというのは、作品を見るためというよりも、社交がメインなのだ。
 12月まで開いているので、時間があるときにゆっくり見に行くつもりだ。

 その後で、ギャラリーのオーナーがレストランを予約してくれていて、みんなで食べに行った。雰囲気も料理も文句なしで、とても良かった。みんなでテーブルを囲んでワイワイ食事をしている時に、ふと私たちはチームなんだなぁとつくづく感じた。確かに、年齢的なものもあって(おじいちゃん、おばあちゃん、お父さんと子供達みたいな)一家団欒という雰囲気もあるのだけれど、基本は一つのプロジェクトのために集まったチームだ。なごやかな空気でリラックスできて、仕事の上でも深い信頼関係ができている。そういう中で、みんなで一人の芸術家の作品を作り上げていく。こういう環境で仕事がさせてもらえる私はとてもラッキーだ。

 ある人から聞いた話によると、ペノーネはこういう意味ではアシスタントを大事にせず、ないがしろにしていたらしい。アーティスト本人がそういう風だと、せっかく素晴らしい芸術家のために働いて素晴らしい作品の制作に関わるとしても、やっぱりただの労働になってしまう。過酷な労働が裏にあることが分かる作品になればなるほど、しがない美術学生の切なさが見えてしまっていけない。

Add comment 2008年9月28日

ジュリオ・パオリーニ

Add comment 2008年6月8日


モントリオール在住
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